ある日、私のところに娘がやって来て、
”お父さん、私、とても頭がいたいの・・”
と訴えてきました。
わたしは娘に、
”頭の何処のへんが、どういうふうに痛いの?”と聞きました。
娘は、”頭の中が痛くて、その痛みが、こめかみの方へ来ている・・”
というので、
”じゃあ、目をつぶってみて、その痛みの部分を感じたときに
どんな色に見える?”と聞いてみました。
すると、娘は、”それは紫色に見えるわ。”と答えました。
不思議に思われるかも知れないけれど、
私たちは痛みを色に置き換えるということができるのですね。
つまり、自分の持っている感覚を色に置きかえることが出来るということです。
たとえば、
今日は誰かに会って、このようなことをしようとか想像しているときの
自分の感覚を味わいながら、その出来事が何色なのだろう・・
とイメージしてみると、
だいたい、その色はこんな色に見えるナ〜。と分かります。
あなたの直感として表れてくる色が、あなたの今現在の色なのです。
色に置き換えるときに、くれぐれも頭の中で、
色には一体どんな意味があるのだろう?
とか、こんな色じゃないかも・・なんてことは考えないでください。
さて、話を元に戻しますが、
娘の見た紫色は、孤独感からきたものだと私は分かりました。
娘は、普段親と一緒にいる時間が少ないために、
ひとりでいる寂しさを隠すために、気丈に振る舞ったり、
いつも笑顔を作って、明るくしていたのです。
わたしは娘の頭痛から娘の寂しさを知った愚かな父親です。
そこで早速、娘の孤独感を癒すことにしました。
今度は、頭の痛みを形に置き換えてみてくれないか?と
娘にお願いしました。
すると、娘は、”それは丸いの。”と答えました。
私は、頭の痛みは、丸くて、紫色をしているんだね?
と娘に確認してから、
続けて、私は娘に、それでは、その紫色の丸いものはきみの頭の高さにあるのかな?
それとも、胸のあたり?それとも背中にあるのかな?と聞いてみると、
娘は、”それは自分の目の前にあるのよ”。と答えました。
それでは、それを今両手の方に移動させてみて、とお願いすると、
娘は、ゆっくりと、その痛みの詰まった紫色の丸いものを両手のひらの上に
集めるような仕草をしながら、胸の前の方にかかげました。
続けて私は、それでは今度はそれを両手てつかんで左右にひっぱって
ぐにゅ〜っという感じでのばしてみて、と頼みました。
娘が両手でそれをひっぱった時に、私はその伸ばされた痛みの紫色の玉の
真ん中に入り、パチン!と両手をたたきました。
そして、その後、娘に聞きました。
今、頭の痛みはどう?
すると、娘は、”もうぜんぜん痛くないわ。”と
嬉しそうに答えました。
私たちの痛みの元というのは本来なんでも、
外に出していけるのですね。
私たちのからだは、個体でできているのではなくて
微細な波動からできていて、
波動というのは、
いろいろなところに散らばっていけるものなのですね。